地域資源情報

09 きのこ

その他の参考情報

特徴の補足説明

■ きのこの生産量(都道府県別)

【主なきのこの生産量ランキング(都道府県別・平成29年)】
① えのきたけ
② ぶなしめじ
⑤ エリンギ
④ まいたけ
⑥ なめこ

備考)○数字は、国内における品種別生産量の順位
出所)農林水産省:平成29年特用林産物生産統計調査結果

a1 きのこの生産量(長野県内)

長野県の地域振興局の管轄単位では、県内生産量に占める割合を概ね把握することができる。
これによれば、えのきたけの生産量(2016年)は、長野地域振興局管内が14,456トン、北信地域振興局管内が57,161トンであるのに対し、作物統計調査によると長野県全体では82,325トンである。
両者の数値には統計処理上の若干のずれも想定されるが、長野・北信地方の生産量は県内シェアの9割近くを占めているといえる。
ぶなしめじの生産量(2016年)は、長野地域振興局管内は9,189トン、北信地域振興局管内は23,580トンである。長野県全体では同じく49,807トンであることから、長野・北信地方の生産量は県内シェアの3分の2を占めているとみることができる。

また、長野県林業後継者対策協議会(2006)の巻末に、平成16年の特用林産物生産状況として、えのきたけやぶなしめじに加え、エリンギ、なめこ、マイタケについても県内10地域ごとの生産量が掲載されている。これによれば、長野・北信地方の県内シェアは、えのきたけが約8割、ぶなしめじが約6割、なめこが約7割を占めている。

【主なきのこの長野県内10地域別の生産量】

(単位:t)

なお、農林水産省から公開される市町村別データについて、平成17年以降のものは確認できなかった。
エリンギやまいたけの生産量は、この10数年間で大幅に増加しているため単純比較はできないが、少なくとも10数年前は長野・北信地方で過半数を占めていることがわかる。

a2 きのこの生産量(新潟県内)

下記の参考文献には、主なきのこの特徴や県内の主な生産地について説明がある。

【参考文献など】
・新潟県林政課ホームページ(にいがたのきのこ)
http://www.pref.niigata.lg.jp/rinsei/1287435674877.html
・ゆきぐに森林組合
http://www.yukiguni.or.jp/nameko.html

a3 その他の主なきのこ

【しいたけの生産量ランキング】
(都道府県別・平成29年)
① 乾しいたけ
② 生しいたけ

出所)農林水産省:平成29年特用林産物生産統計調査結果をもとに作成

【まつたけの生産量ランキング】
(都道府県別・平成29年)

出所)農林水産省:平成29年特用林産物生産統計調査結果をもとに作成

特徴の成り立ちと影響の補足説明

b1 ブナ林を中心とする植生

ブナ林を中心とする植生には、主に次のようなきのこが繁殖するとされる。

b2 研究開発・技術導入の推進力

きのこの研究開発や生産量拡大の展開については、下記の文献に詳細な記載がある。
生産規模では、ホクト(株)(長野県)と(株)雪国まいたけ(新潟県)の国内二大企業よるところが大きく、“信越キノコ戦争”と評されることもあった。

【参考文献など】
・特産情報きのこ年鑑編集部(2018):きのこ年鑑2018年度版、プランツワールド、67-68頁
・ホクトきのこ総合研究所監修(2016):改訂版 きのこ検定公式テキスト、実業之日本社
・第一企画株式会社(2015):日本の健康を支える長寿日本一 信州の食企業13社、ダイヤモンド社

参考文献・サイト

※特に参考とした文献には●を付しました。

(総論)
・林野庁ホームページ(きのこのはなし)
・林野庁ホームページ(山菜関係資料)
http://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/tokusan/megurujoukyou/
・日本特用林産振興会ホームページ
http://nittokusin.heteml.jp/sansai/contents/05_production/production.html)
●特産情報きのこ年鑑編集部(2018):きのこ年鑑2018年度版、プランツワールド
●斎藤暖生(2013):北日本におけるキノコ採りの論理とその展開、ネイチャー・アンド・ソサエティ研究第2巻「生き物文化の地理学」、海青社
・高橋喜平ほか(1985):雪国のきのこ、熊谷印刷出版部
(長野県)
・長沢武・河原勲・田中豊雄(1979):長野県山菜・きのこ図鑑、信濃毎日新聞社
・信州きのこ研究会・田中豊雄(1982):信州きのこ百科、信濃毎日新聞社
・本郷次雄監修(1994):信州のキノコ、信濃毎日新聞社
●長野県特用林産協会(1996):信州 山里の幸、川辺書林
●長野県林業後継者対策協議会(2006):山菜の栽培と村おこし 信州山菜の風土と技術、川辺書林
・信州大学放送公開講座研究グループ企画(2005):信州大学放送公開講座「食と健康」 信州の風土が生んだ豊かな食材、SBC信越放送
●ホクトきのこ総合研究所監修(2016):改訂版きのこ検定公式テキスト、実業之日本社
●第一企画株式会社(2015):日本の健康を支える長寿日本一 信州の食企業13社、ダイヤモンド社
(新潟県)
・松田一郎(1981):新潟県のキノコ、新潟日報事業社
●新潟県林政課ホームページ(にいがたのきのこ)

更新履歴

  • 2022年6月7日 「その他の参考情報」を追加しました。
  • 2022年4月21日 ページを公開しました。