地域資源情報

08 おやき

「おやき」といえば長野といわれるほど、長野県のおやきづくりは今なお盛んです。また、魚沼地方や県境付近では雑穀や米粉などを使った「あんぼ」や「ちゃのこ」を生産しています。

更新日:2022年4月21日

この地域ならではの特徴ってどんなこと?

● 雑穀をこねて焼くおやき

  • 間部の長野県西山地方(長野市西部・北部、小川村など)では、雑穀をこねて野菜を包み、いろりの火と灰で焼くおやきが主流であり、本場との認識が強い。冬の保存食でもある。
  • 小川村や旧鬼無里村などでのおやきづくりは、村おこしの原動力ともなっている。
  • 新潟県側の中山間地域でもみられるが、長野県側から持ち込まれたものと思われる。

● 小麦をこねて蒸かすおやき

  • 平野部の善光寺平などでは、稲作の裏作で栽培する小麦をこねて、かまどで蒸かすおやきが主流だった。まんじゅうともいう。
  • 冠婚葬祭で登場する場合もある。

● 雑穀や米粉などを使う「あんぼ」と「ちゃのこ」

  • 県境付近の豪雪地帯である秋山郷(津南町・栄村)や魚沼地方では、ヒエ、ソバ、くず米などをこねて、餡を入れたものを「あんぼ」、入れないものを「ちゃのこ」という。
  • 小谷村の「ちゃのこ」は、そば粉と馬鈴薯をこねた生地に野菜などの具を包んだものをいう。
  • 近年は、特産品化される中でおいしい米を使用するものが多い。

※正式な分類上は「おやき」ではないが、共通点が多いことから類似の食品として記載した。

● 【参考】 他の地域のおやき

※長野県の中南部でも「おやき」というが、作り方が異なるものもある。
例えば、南信では、小麦粉に刻んだサツマイモなどを混ぜて薄焼きにするものが多い。塩さんまをそば粉で包んで焼いたものもつくられていた。

【信越県境付近のおやき生産地の分布】

備考)信越県境付近にある市町村(破線で挟まれた地域、市町村名はp.3に掲載)の範囲のみ表記
出所)国土地理院数値地図などをもとに作成