地域資源情報

11 日本酒

このエリアには、日本3大杜氏の「越後杜氏」をはじめ酒造りの職人が活躍した歴史があり、現在でも酒蔵の数は新潟県が1位、長野県が3位、そのうち3割近くはこのエリアに密集するなど酒造りが盛んです。

更新日:2022年4月21日

この地域ならではの特徴ってどんなこと?

● 酒蔵数の多さ

  • 全国に524か所ある税務署管内の中で、最も酒蔵(清酒の製造免許場:国税庁2015年度)の数が多いのは、京都府の伏見税務署管内の28場。長野税務署管内は18場で第4位、上越市の高田税務署管内は16場で全国7位
  • 新潟県、長野県とも酒蔵数に比して生産量は多くなく、比較的規模の小さい酒蔵が多いともいえる。

● 消費量の多さ

  • 一人当たりの清酒消費量(国税庁2015年度)は、都道府県別で最も多いのが新潟県であり、2位の秋田県に大差をつけている。新潟県内には13の税務署管内があり、十日町税務署管内は第4位、高田税務署管内は第5位、いずれも県内平均値を上回る。
  • 長野県は全国7位の消費量である(6.49㍑)。

● 杜氏の存在

  • 越後杜氏は、岩手県の南部杜氏、兵庫県の丹波杜氏と並んで、日本三大杜氏の一つとされる。その中の主要な位置を占める頸城杜氏は、上越地方(上越・妙高・柿崎・吉川)で活躍した。
  • 長野県では、杜氏は外から雇うことが多かったが、その中においても、諏訪、小谷、飯山は、もともと杜氏の出身地であった。県が本格的に酒造工業に取り組んだ大正時代には、その3か所に広島から杜氏を招き、技術指導が行われた。

● 酒米生産量の多さ

  • 酒米の中では山田錦に次いで2番目に生産量の多い五百万石は、新潟県での生産量が最も多く、上越地域はその一翼を担っている。
  • 酒米の中で3番目に生産量の多い美山錦は、長野県での生産量が最も多く、北信・長野地域はその一翼を担っている。
【信越県境付近の酒蔵の分布】

備考)信越県境付近にある市町村(破線で挟まれた地域、市町村名はp.3に掲載)の酒蔵のみ掲載。
出所)国土地理院数値地図および関東信越国税局「酒蔵MAP(平成29年12月現在)」をもとに作成

【日本酒の生産量・免許場数(都道府県別・2017年)】

出所)国税庁「酒税課税関係等状況表」をもとに作成