開催報告

信越県境エリアの魅力を探るトークイベント
開 催 報 告

※現在編集中です

他の地域の山々には雑木林が多いのに、なぜ私たちの暮らす信越地域にはブナ林が多いのか不思議に思ったことはありませんか。そこには雪国だからこその理由と、昔からの暮らしに密接に関わってきたブナの木の特徴が関係していました。 [文責:事務局]

VOL.12 ブナ林と生きる雪国の暮らし
    ~信越県境地域のブナ林は何がすごいの?~

日 時:2022年1月14日(金)
会 場:オンライン(録画配信)
ゲスト:井田 秀行さん(信州大学学術研究院 教授)

森林浴で散策するにも気持ちいいブナ林。紅葉の中をブナの専門家 信州大学教授の井田先生とともに歩きながら、ブナの木の特徴や雪国におけるブナ林と暮らしとの関わりなどについてお話を伺いました。

  • この地域に来て、集落のすぐ裏山にブナ林があることに驚いた。それまで習った教科書にはブナ林の原生林は山の上の方にしかないと書いてあった。
  • ブナの木は雪の重みに耐える力が強く、曲げにも強いので雪国でも育つ。雪国以外ではほかの植物と競合するのでブナ林は少なくなる。
  • ブナ林は水を貯える能力が高い。水があることで農作物を育てることができ、人が住める。
  • ブナの木は水を多く含むため、一般的に建築材に使えないと言われるが、この地域の古民家では梁や桁などに使われている。雪の重みにしなやかに折れないブナを建築材に使うことは理にかなっている。
中央:ゲスト 井田先生  右:聞き手 信州いいやま観光局 柴田さん
ブナ林の腐葉土

ゲスト:井田 秀行さん
[信州大学学術研究院 教授]

専門は森林生態学。森林動態の研究や里山の保全と活用にも取り組む。

参加者からの感想

印象的だったこと、大切だと思ったこと

  • ブナ林の保水量が多いという話は知っていましたが、実際に画面で土を見ていくところがあり、葉っぱの堆積物から土に代わっていくところまで、水が確かに溜まりそうだということが実感できました。
  • ノーカットで森の中を進んでいくので、ブナ林の実際の感じをつかめてよかったです。
  • ブナは好きな樹木です。そんなブナについて学べる貴重な機会でした。ブナのものすごさが実感できました。
  • 雪国とブナとの関係、ブナとの距離が近いこと。
  • 「自然保護とは、手をつけない事だけではない」と言う言葉が心に残った。
  • いまの若者は楽しいことが沢山あるから、環境がどうのと考えてもらう前に、まずはブナの葉っぱを覚えてもらう、そんな小さなことから始める方がよい。
  • 若者に伝わらないのは、伝える側の気持ちを入れていないから。
  • ブナの木で作られた家があるということに驚いた。
  • ブナの木が古民家に多く活用されていること。
  • 飯山はブナと人の暮らしが他のエリアよりも近いということ。昔は人々が生活の糧に山に入ることで、森が保たれていたということ。ブナの強さ、生命力。
  • 次の世代にブナ林の素晴らしさを伝えていくこと。
  • ブナを材として利用していたこと
  • 地すべりを想定して、家を構成する材木を使いまわしていたこと。
  • ブナの森の土はスポンジのようになっていること 雪国だからこそブナの森が育つということ。

もっと知りたかったこと、知りたくなったこと

  • 人の手が入った里山としてのブナ林、人の手が入らなくなったブナ林、それぞれの対比がなされ、人の手が入らなくなったブナ林がどのようになるのか。
  • そのままでよければ、それで良いのかもしれないが、そうでないとしたらどのようなことができるのかヒントがあるとありがたい。
  • ブナを使った昔の家の梁や柱を見てみたい。
  • ブナの木の芽、1年目、2年目、3年目、4年目と、どのように成長していくのか?映像の中で教えて欲しかった。
  • 様々な里山と人の生活の関わり
  • 家の梁や柱など木材をブナにした場合と他の木にした場合の良いところと悪いところの特徴
  • サラリーマンでも楽しめる信越トレイルのモデルコースを知りたい。

その他

  • 太いブナの森は、スキーを滑るのに程よい間隔で、風の影響も受けにくいために雪もよい。スキーヤー目線で見ても、世界に稀にみる自然環境。
  • この地域には、東と西の境になることから特異な種が存在すること、関田峠を境に北と南での植生の違いと高度による植生の違いがあること、地すべり地形が多数存在している、降雪地域であるなどの特徴がある。
  • 実際のブナ林でのお話、フィールドワーク感もあり楽しかったです。
  • 私は信越自然郷が好きで秋田から移住しました。信越地域の勉強なり、またこの地域が好きになりました。またこのような動画楽しみにしています。
  • 地域の人たちが日頃からもっと山に入ったり、森に触れ合う機会を増やし、自分たちの住む場所の価値を知る必要があると思います。そのためのイベントや講習会、日常で取り入れられるアクティビティ(トレラン、散歩、MTB、スキー、森林セラピー、ヨガなど)をもっと増やすべき。
  • もっと多くの人にブナのことを知ってほしいと思いました。
  • 里山の観察会を実施し、人々の暮らしと里山の関係性について学ぶことの重要性
  • 身近に触れ合うことの大切さを知る。
  • 自然環境を感じながら生活することの大切さを知る。
  • ブナのように無用の用を知る。

関連情報

関連する地域資源情報

関連するトークイベント情報