地域資源情報

12 ワイン

このエリアには、日本ワインぶどうの父・川上善兵衛が創設した老舗ワイナリーがあります。
長野県内には「千曲川ワインバレー構想」を持つブドウ栽培の適地があり、ワイナリーが集積するほか、新潟県内には豪雪地帯で敢えてブドウを栽培し、雪室を備えたワイナリーもあります。

更新日:2022年4月21日

この地域ならではの特徴ってどんなこと?

● 豪雪地帯のワイナリー

  • 岩の原葡萄園は、日本のワインぶどうの父ともいわれる川上善兵衛が1890年に設立した老舗。サントリー創業者との深い縁があり、現在はサントリーの傘下にある。冷却設備のない時代に、ワイン熟成庫である雪室を併設し冷却を実現。2015年には日本ワインコンクールで最高賞受賞。
  • 越後ワイナリーは、1975年、豪雪地帯の南魚沼市に設立。新潟県で最初に垣根仕立てのブドウ栽培に取り組んだほか、2001年に雪中貯蔵庫を備えた。

● ブドウ栽培の適地「千曲川ワインバレー」

  • 長野県はワイナリーの数が多く、長野県産の日本ワインはワインコンクールなどで高く評価されている。
  • 長野・北信地方にもワイナリーが一定数集積しており、その一部は長野県内4か所のワイン集積地の一角を占める「千曲川ワインバレー」にも属している。
    (長野・北信地方のワイナリー)
    カンティーナ・リエゾー、信州たかやまワイナリー、ドメーヌ長谷(以上高山村)、西飯田酒造、今井酒造店(以上長野市)/楠ワイナリー(須坂市)/たかやしろファーム(中野市)/小布施ワイナリー(小布施町)/サンクゼール(飯綱町)

● 加工品の生産・販売も手掛けるワイナリー

  • サンクゼール・ワイナリーは、1975年斑尾高原でペンション経営を始めた創業者が、ジャムづくりや農場経営を手掛け、その多角化の中で設立した。
    長野の美しい丘の上で、田舎の豊かな恵みと上質な時間の提供をコンセプトとしている。フランスで誇りを持って暮らす人々に感銘を受けたこと、当時の村が掲げた農業立村の将来像と合致したことなども背景にある。

● ワイン用ぶどうの生産

  • マスカットベーリーAは、岩の原葡萄園の創業者である川上善兵衛が交配した赤ワイン用の品種。現在、国産赤ワイン用品種の中では最も多く受け入れられており、日本のワインブドウの父とされる所以となっている。
  • 長野県はワイン用ぶどう生産量が日本一である。その中で、長野・北信地方を含む千曲川ワインバレーは、欧州系品種の栽培に適しているとされる。
【信越県境付近のワイナリーの分布】

備考)信越県境付近にある市町村(破線で挟まれた地域、市町村名はp.3に掲載)のワイナリーのみ掲載
出所)国土地理院数値地図および関東信越国税局「酒蔵MAP(平成29年12月現在)」をもとに作成