地域資源情報

10 果 物

これらの特徴はどのようにして生まれたの?

● 水はけの良い地形・地質

  • 果物は一般的に水はけの良いところを好む。
  • かつての火山である高社山や飯縄山などの山麓は、扇状地が形成され、水はけが良い。
  • 千曲川流域には、古い時代の盆地の上に堆積した泥や砂礫からなる丘陵や台地、段丘、自然堤防などがあり、同じく水はけが良い。

● 少雨で気温の日較差が大きい気候

  • 国内有数の少雨地帯(年間降水量1,000mm前後)で、日照が多く、朝晩の温度差が大きい地域では、果物の糖度が高まり、果物の色付きも鮮やかになる。(多雨地域は不適。標高が高すぎると、低温・霜の問題が発生)
  • りんごは比較的冷涼な気候を好む(ただし剪定作業の遅れる雪国では栽培困難)。もも・ぶどうは、りんごに比べてより乾燥を好む。

● 蚕糸業の衰退

  • 明治・大正時代の長野県は、国内トップクラスの蚕糸の生産地であり、海外への輸出を積極的に行っていたが、昭和の大好況や戦争などを経て衰退。
  • これに代わる産業として、桑畑の転用などにより発達。
    ※戦時中は、穀物生産が優先され生産統制される。

● 山岳や善光寺など観光地の発達

  • りんごは、善光寺詣のお土産品として明治時代から人気。
  • 現在では、果物加工品も含め、登山やスキー、避暑などで訪れる観光客のお土産として人気。
  • 一部の果樹農園は、観光資源として交流人口の増加にも貢献。

● りんご畑からの転換

  • 1960年以降は腐らん病による被害が頻発。りんご畑の一部はもも畑やぶどう畑への転換が進む。
    (中野市の一部地域では、アスパラガスやシャクヤクなどの畑作へも転換が進む)
  • 1970年代からは、稲作の生産調整を受けて水田からの転換も。

● 研究開発の継続

  • 病害虫の対応、国内他産地や輸入品との競争、栽培・収穫・販売時期の棲み分け、消費者の嗜好の変化など様々な課題を抱える中、須坂市にある県の果樹試験場では、様々な新品種の開発や生産方法の改善に向けた研究開発を継続的に実施。

● 組合等による組織的対応

  • 戦後、果実栽培の大きな課題である労働時間の軽減や価格の安定化に向け、消毒や出荷作業などの共同化を推進。

これらの特徴は地域に何をもたらしたの?

● ワイン等加工品の生産販売

  • ワイン、シードル、ジャムなどの様々な加工品生産が進む。

● りんご畑からの転換

  • 1960年以降は腐らん病による被害が頻発。りんご畑の一部はもも畑やぶどう畑への転換が進む。
    (中野市の一部地域では、アスパラガスやシャクヤクなどの畑作へも転換が進む)
  • 1970年代からは、稲作の生産調整を受けて水田からの転換も。

● 山岳や善光寺など観光地の発達

  • りんごは、善光寺詣のお土産品として明治時代から人気。
  • 現在では、果物加工品も含め、登山やスキー、避暑などで訪れる観光客のお土産として人気。
  • 一部の果樹農園は、観光資源として交流人口の増加にも貢献。