地域資源情報

12 ワイン

これらの特徴はどのようにして生まれたの?

● 水はけがよい土地

  • ワインの質は、原料であるぶどうの質で決まる面が大きいとされる。
  • 長野市周辺の扇状地では、水はけが良く、ワインの原料であるぶどう栽培に適している。欧州と比べても、雨は多いものの、水はけは優れているとのこと。

● 盆地特有の気候(降水量・日照・温度差)

  • 長野市周辺の特徴である、降水量が少ない、日照時間が長い、昼夜の温度差が大きいなどが、ぶどう栽培に適している。
    (長野県は、南北に長く、各地で気候条件が少しずつ異なるため、多様な品種のぶどう栽培が可能)

● ぶどうの栽培環境の変化

  • 近年は、温暖化による気温の上昇により、長野県内の比較的標高の高い地域でも、フランス原産のワイン用ぶどう(メルローやシャルドネなど)の栽培が可能となった。

● 新たな産業の必要性

  • 長野県側では、昭和初期まで基幹産業の一つであった蚕糸業が衰退し、桑畑等の一部がぶどう畑に転換した歴史がある。
  • 新潟県側では、豪雪地帯における農家の生活向上を目指し、米栽培だけでなく、山林などを活用できるぶどう栽培とワインづくりを選択した。

● 他の産業への波及

  • 歴史の古いワイナリーは、その生産施設自体が観光資源に。
  • ワイナリー周辺にレストランやショップ、ミュージアム等が集まることで、交流人口増加や地域経済等への貢献も期待。

● ライフスタイルの提案

  • その土地で育ったぶどうを使い、その土地で作ったワインを地元の食材と風景と共に楽しむことのできるワイナリーは、そこで行われる人の会話も含めて、新たな時間(スローフード、スローライフ)の楽しみ方を提案する。

● 技術向上のための支援制度

  • 味と品質が優れたワインなどを認定する日本初の制度「長野県原産地呼称管理制度」が創設されており、長野県産ワインの品質向上に成果をあげているとされる。

● 風土にあう栽培技術の開発

  • 新潟県側の豪雪地帯は、ぶどう栽培の適地とはいえないが、川上善兵衛の膨大な文献調査や交配実験等により、ぶどう栽培とワイン造りの技術を開発。
  • 越後ワイナリーにおいても、10年にわたる試行錯誤の末に栽培技術を確立。

 

これらの特徴は地域に何をもたらしたの?

● 他の産業への波及

  • りんごを用いたシードル開発を行うワイナリーも誕生。

● ライフスタイルの提案

  • その土地で育ったぶどうを使い、その土地で作ったワインを地元の食材と風景と共に楽しむことのできるワイナリーは、そこで行われる人の会話も含めて、新たな時間(スローフード、スローライフ)の楽しみ方を提案する。